虫歯とは一体なんでしょうか?虫歯を究明。
う蝕(うしょく、齲蝕とも)とは、口腔内の細菌が糖質から作った酸によって、歯質が脱灰されて起こる、歯の実質欠損のことである。一般にはむし歯、虫歯として知られる。歯周病と並び、歯科の二大疾患の一つである。う蝕になった歯は、う歯(齲歯、デンタルカリエス:Dental caries)と呼ぶ。う蝕は風邪と並び、どの世代でも抱える一般的な病気である。特に歯の萌出後の数年は石灰化度が低いためう蝕になりやすく、未成年に多く見られる。
う蝕がエナメル質に限局している間、一般にう蝕は無痛であり、象牙質に達することにより、象牙細管の露出をみて初めて歯痛を覚えることが多い。このときの痛みは象牙細管内の痛覚神経終末に対する直接刺激や、象牙細管内の組織液圧力変化による歯髄痛覚神経終末に対する刺激が起こることによるものと考えられている。 う蝕が歯髄まで到達するまでの過程においては歯髄炎を併発することによる激しい自発痛が発生する場合がある。歯冠崩壊によりう蝕が歯髄まで到達すると髄腔内圧が下がるため、自発痛は一時的に消退する。歯髄腔が感染した状態を放置し続けると、歯質の崩壊は著しくなり、根尖まで細菌感染が至る結果となり、歯根膜炎を引き起こすことによる拍動感を伴った鈍痛が生じることがある。この後、根尖周囲に歯根嚢胞や歯根肉芽腫が生じることがあり、感染の程度によっては歯瘻が出来ることもある。やがて歯質の崩壊が進み、残根状態になると、人体の異物排除機転により自然脱落に至る。